東京・六本木の国立新美術館で開催された展覧会『DESIGN MUSEUM JAPAN展 集めてつなごう 日本のデザイン』に森永邦彦が参加した。日本各地に点在する、素晴らしい『デザインの宝物』を所蔵する館や組織をネットワークし、その集合体を〈デザインミュージアム〉と呼ぶという理念のもと、鹿児島県の奄美で祭祀を司った女性祭司ノロが着用した装束「ハブラギン」を取り上げた。
『ハブラギン』は着る人を守るという強い意志が込められた衣服。そもそも奄美には蝶を大切にする文化があり、彼らはそこに先祖の霊魂が乗っていると考えています。ハブラギンを構成するのは三角の布ですが、これも蝶をモチーフにしたもの。その布にいろいろな方々の思いがこめられ、それが着る人を守る。我々のファッションとしての洋服とは違う、人の命を守るための象徴としてのパッチワークを展示した。